GMOが、サイバー犯罪の関与者の特定・検挙や事件解明につながる情報に対し、制度全体で総額100万米ドルを上限とする懸賞金制度を発表しました。参考換算額は約1億5,000万円です。あわせて、個人情報の公開が確認された顧客向けに「GMO特別お見舞金」を設け、1公開につき上限300万円としています。
ただし、懸賞金は情報提供者1人に100万ドルを保証する制度ではなく、特別お見舞金も被害者全員に300万円を支払う制度ではありません。対象と条件を分けて確認しましょう。
情報確認:2026年10月28日午前。GMO公式第12報(10月27日19時10分時点の発表)と懸賞金の公式専用サイトを確認しています。専用サイトは受付開始前の表示でした。制度の詳細や手続きは今後更新される可能性があります。
GMOが懸賞金と特別お見舞金を発表
対象となる事件は、「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスと、それに関連する脅迫・不正取引などです。GMOインターネット株式会社の公式第12報では、攻撃者とみられる者からの要求に応じない方針とともに、情報提供への懸賞金、情報が公開された顧客への特別お見舞金が説明されています。
懸賞金制度の実施主体・費用負担は、GMOインターネットグループ株式会社(証券コード9449)です。事件の全体像は、既存のGMOサイバー攻撃と身代金要求・利用者のPC対策の解説もご参照ください。
出典:GMO公式第12報
「GMOサイバー犯罪撲滅・懸賞金」は総額最大100万米ドル
正式名称は「GMOサイバー犯罪撲滅・懸賞金」(GMO Cybercrime Bounty)です。本件の関与者の特定・検挙、または事件の解明に実質的に役立つ、具体的で検証可能な情報を募る制度です。
- 上限は制度全体で総額100万米ドル。複数の情報提供者への支払いも、この上限に含まれます。
- 約1億5,000万円は、1米ドル=150円で計算した参考額です。公表時点の為替相場を示すものではありません。
- 100万ドルと1億5,000万円を別々に支払う制度ではありません。支払通貨・換算方法は募集要項で定めるとされています。
これは適法な情報提供による捜査協力に対する報奨金であり、攻撃者への身代金や、盗まれた情報の買い取りではありません。
懸賞金の対象者・情報・申請方法は?
対象者は国内外の個人・法人。ただし除外条件あり
情報提供者は国内外の個人・法人を対象としますが、犯罪の実行者・共犯者・教唆や幇助をした人、違法な方法で情報を得た人、虚偽・捏造・盗用を含む情報の提供者などは支払対象外です。当社・関係会社の役職員、捜査機関の職員など募集要項で除外される人や、法令・制裁規制などで支払いが禁止される人も対象外とされています。
具体的で、事件とのつながりを説明できる情報が対象
- 実行者・共犯者・指示役などの身元や所在につながる情報
- 攻撃に使われたサーバー、ドメイン、IPアドレス、アカウントと関与者の関係を裏付ける情報
- 本件の暗号資産アドレス、送金記録、不正取引と関与者の関係を示す情報
- 犯行の指示・役割分担・通信記録など、事件の経緯を明らかにする情報
単なる推測、根拠のない個人・国・組織の名指し、公開情報の転載だけでは、原則として報奨金の対象になりません。情報を提供しただけで支払いが保証されるものでもなく、新規性・正確性・検証可能性や事件への寄与を確認して、対象と金額が決まります。
受付開始は10月28日12時(日本時間)。専用窓口で案内
公式に案内された募集開始日時は2026年10月28日12:00(日本時間)、受付期間は犯人逮捕までです。公式の受付窓口・募集要項の案内先はGMOサイバー犯罪撲滅・懸賞金の専用サイトです。日本語・英語・中国語に対応するとされています。
10月28日午前の確認時点で、専用サイトは「受付開始前」と表示され、応募フォームや募集要項の詳細は確認できませんでした。申請は受付開始後、同サイトで最新の募集要項と提出手順を確認して行ってください。本人確認、支払時期、複数提供者への配分、税務手続きなどの詳細を推測して記載することはできません。
情報を提供する場合は、事実と推測を分け、入手した経緯・日時・事件との関連を説明します。機微な資料は最初からそのまま送らず、まず概要を伝え、安全な提出方法の案内を待つよう公式が求めています。
この制度のために犯人を探し回ったり、攻撃者のサイトを開いたりする必要はありません。無断アクセス、犯人との接触や交渉、盗まれた情報の購入、攻撃・報復、追跡・拘束、個人情報の公開は行わないでください。懸賞金への応募を待たず対応すべき緊急の被害は、警察や取引先金融機関などへ連絡してください。
「GMO特別お見舞金」は1公開につき上限300万円
特別お見舞金は、犯人により公開された情報に、顧客本人の情報が含まれていることをGMOが確認した場合に支払われるものです。情報公開が確認された顧客には、GMOから個別に連絡するとされています。確認のために、自分で流出情報を探したり閲覧したりしないでください。
| 公開が確認された情報の区分 | 金額(円) |
|---|---|
| 氏名・連絡先などの基本的な情報 | 10,000 |
| 取引口座のID・パスワードなど、金融・認証に関する情報 | 15,000 |
| 機微情報・要配慮個人情報など、プライバシー性の高い情報 | 25,000 |
公式発表では、複数の区分の情報が公開された場合は、その区分ごとの金額を合計して支払うとしています。上限300万円は、1公開につき設けられた上限であり、一律の支払額ではありません。
たとえば、基本情報と金融・認証情報の2区分が確認された場合、区分額の単純合計は25,000円です。これは表を理解するための計算例で、個別の支払額を保証するものではありません。上限300万円に至る具体的な積算単位・詳細な運用や支払日程は、第12報だけでは明確に確認できません。1項目ごと、1日ごとなどと独自に解釈せず、個別案内を確認してください。
公開の範囲・方法などの状況が変わると、制度内容を見直す場合があり、見直しは公式ページで案内するとされています。
一律5,000円のお見舞金との違い
第4報のお見舞金は、「お名前.com デスクトップクラウド」を当該発表で現在利用しているとされたすべての顧客に対し、金銭的被害の有無にかかわらず一律5,000円を支払うというものです。GMOグループ全サービスの全利用者が対象という意味ではありません。
これに対し、GMO特別お見舞金は、個人情報の公開をGMOが確認した顧客を対象に、情報区分に応じて支払うものです。公式は、一律5,000円のお見舞金と、不正取引による損失補償とは別に支払うと説明しています。
一律5,000円のお見舞金の連絡方法・受け取り手続き・支払時期は、第4報では2026年10月30日23:59までに登録メールアドレスへ案内するとされています。これは案内期限であり、その日時までの振込完了を約束する記載ではありません。特別お見舞金の支払期限にも読み替えないでください。
不正取引による損失補償は、さらに別の制度
不正取引の損失補償は、本件の不正アクセスに起因して本人の意思によらない取引が行われたとGMOが調査で認めた場合に、取引口座に発生した実現損失を補償するものです。対象は取引の差損や手数料などで、市場変動による損失、得られたはずの利益、間接的な損害は含まれません。
取引記録・アクセス記録などで確認し、追加資料の提出を求める場合があります。取引所などから返金を受けた場合は、その金額を差し引いた残額が支払いの対象です。同じ損失の二重補償にはなりません。
公式第4報では、申請方法・必要書類・受付期間・支払時期を2026年11月6日までに公式サイトと登録メールで案内するとしています。300万円という特別お見舞金の上限を、損失補償の上限として扱わないようにしましょう。
不審な取引に気づいたら、取引の日時・内容・損失額が分かる記録を保全し、取引先の金融機関などにも相談してください。認証情報や本人確認書類は、突然届いたメールの返信先へ送らず、公式案内で提出方法を確かめてください。
被害者が確認したい公式案内と相談先
- 公式第12報:特別お見舞金・懸賞金・二次被害防止
- 公式第4報:一律5,000円のお見舞金・不正取引の損失補償
- 懸賞金の公式専用サイト:受付開始・募集要項の確認先
- お名前.com公式お問い合わせフォーム
本件のGMO公式相談窓口は03-5456-2560(土日・祝日を含め24時間受付)です。この番号はGMOの窓口であり、WELLの電話番号ではありません。見舞金・補償の対象判定や支払い手続きは、GMOの公式窓口で確認してください。
今後の情報公開と二次被害に注意
GMOは、公開された情報と称するサイトにアクセスした人の情報が攻撃者に取得されていることを確認したとして、アクセスや拡散を控えるよう求めています。流出情報そのもの、スクリーンショット、到達方法、誘導リンクをSNSに投稿しないでください。
「お見舞金の受け取り」「被害金の回収」「懸賞金の審査」を装う連絡にも注意が必要です。メール・SMSの不審なリンクや添付ファイルを開かず、公式サイトから確認しましょう。懸賞金の審査を理由に、パスワード・認証コード・秘密鍵・事前手数料を求めることはないと公式が案内しています。
このニュースだけで、一般家庭のすべてのパソコンが感染していると断定することはできません。不安に任せて情報を探し回るのではなく、公式の個別案内を確認し、OS更新・信頼できるセキュリティソフト・パスワードの使い回し防止・バックアップなど、身近な対策を落ち着いて進めましょう。
本記事は制度の概要を整理したものです。個別の支払い・対象可否をWELLが判断するものではありません。今後の条件変更や手続きはGMOの最新案内を優先してください。
補償の確認とあわせて、個人でできる予防を見直す
お見舞金や損失補償の確認に加え、「受け取り手続き」を装うフィッシングなどの二次被害にも備えましょう。企業側のシステムからの個人情報流出は個人の対策だけで防げませんが、自分のパソコンへのマルウェア感染や偽サイトへのパスワード入力を避けるための日常の対策は大切です。
Windows 11にはMicrosoft Defender ウイルス対策が標準搭載され、EdgeのSmartScreenなどには危険なサイトやダウンロードへの警告機能があります。標準のセキュリティ機能を有効にし、OS・ブラウザーも更新してください。標準機能でも有料製品でも、すべての危険を防げるわけではありません。
危険サイトやフィッシングを自分で見分けることに不安がある方には、追加のWeb脅威対策を備えるウイルスバスター クラウド3年版も選択肢です。購入は必須ではありません。3年間使う見込みがある場合は、同じライセンス台数・自動更新条件で1年版と費用を比べましょう。詳しい比較と導入時の注意は、パソコンのウイルス対策は大丈夫?GMOサイバー攻撃から学ぶ感染予防と緊急時の対処法で説明しています。
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セキュリティソフトのインストールや設定が難しい方は、末尾のWELL窓口へご相談ください。現在のソフトと保護状態の確認、期限切れ体験版の整理、新しいソフトのインストール・初期設定、保護状態の確認まで対応します。他社製ソフトの削除は競合を確認した場合に限り、メーカーの正式な手順に従います。ソフト代とWELLの出張サポート料金は別です。感染が疑われる場合は、入れ替えより隔離と相談を優先します。