Windows 11をUSBメモリーからクリーンインストールすると、「Windows 11 をインストールする場所の選択」という画面が表示されます。ここでは、Windowsを入れるSSDやパーティションを選びます。
表示される「削除」「フォーマット」「ドライバーのロード」などの意味が分からないまま進めると、別のSSDやHDDに保存しているデータを失うおそれがあります。画面の見方と7項目の意味を、実際の対応事例を交えて説明します。
操作を止めたほうがよいケース
どのディスクがWindows用で、どのディスクがデータ用か判断できない場合は、「削除」や「フォーマット」を実行しないでください。間違ったSSD・HDDを選ぶと、大切なデータを失う可能性があります。
「Windows 11 をインストールする場所の選択」とは
Windows 11のインストールメディアから起動し、クリーンインストールを進めたときに表示されるインストール先選択画面です。接続されているSSD・HDD・USBメモリーと、それぞれのパーティションや未割り当て領域が一覧に表示されます。
Microsoft公式の再インストール手順でも、この画面で対象パーティションを確認し、必要な操作を行ってからインストール先を選択します。ただし、複数のディスクがあるPCでは、別のディスクを変更・削除しないよう警告されています。
実際に表示された内容
Windows 11 をインストールする場所の選択
- ディスク 0 パーティション 1:931.5 GB
空き領域:913.4 GB - ディスク 1 の未割り当て領域:237.4 GB
- ディスク 3 パーティション 1: ESD-USB:14.5 GB
空き領域:8.0 GB
まずSSD・HDD・USBを容量で見分ける
今回の原山の対応事例では、表示容量と実際の接続構成を照合し、次のように判断しました。
- 931.5GB:データを保存していた約1TBのHDD
- 237.4GB:Windowsを入れ直す約256GBのSSD
- 14.5GB:Windowsセットアップを起動したインストールUSB(ESD-USB)
再インストール対象にしたのは237.4GBのSSDだけです。931.5GBのHDDには手を加えず、Windows 11の再セットアップ後もHDD内のデータが残っていることを確認しました。
ディスク番号だけで判断しない
Microsoft公式の一般的な手順では「ディスク0」をWindowsのインストール対象として説明していますが、今回のPCではWindows用SSDがディスク1側、残すHDDがディスク0側でした。「ディスク0だからWindows用」と決めつけず、容量、接続構成、SSD・HDDの型番などを合わせて確認してください。
画面上部7項目の意味
選択しているディスクやパーティションの状態によって、使用できない項目は薄い表示になります。通常の再インストールですべての項目を操作する必要はありません。
最新の情報に更新
接続されているSSD・HDDとパーティションの一覧を再読み込みする機能です。ストレージやドライバーを追加した後など、現在の認識状態を画面へ反映したいときに使用します。
押しただけでパーティションを削除したり、データを消去したりする機能ではありません。再読み込み後は、対象の容量や表示が想定どおりかもう一度確認します。
ドライバーのロード
Windowsセットアップに標準で入っているドライバーだけではSSDやストレージコントローラーを認識できない場合に、対応ドライバーをUSBメモリーなどから読み込む機能です。
Intel公式では、Windowsのインストール先ドライブが表示されない例として、ストレージコントローラー用ドライバーが不足している場合を案内しています。Intel RSTやVMDを使う一部の構成では、PCメーカーまたはマザーボードメーカーが指定するF6ドライバーが必要になることがあります。
すべてのPCでIntel RST/VMDドライバーが必要なわけではありません。機種やBIOS設定に合わないドライバーを推測で選ばず、メーカーのサポート情報を確認してください。
ディスクをオンラインにする
オフライン状態になっているディスクを、Windowsセットアップから利用できるオンライン状態へ変更する機能です。MicrosoftのDiskPart資料では、ベーシックディスクの場合、選択したディスクとそのボリュームをオンラインにする操作として説明されています。
通常のクリーンインストールで必ず使う項目ではありません。なぜオフラインになっているか分からないディスクや、残すデータが入っているディスクは、安易に状態を変更しないでください。
パーティションの削除
選択したパーティションという区切りを削除し、その領域を「未割り当て領域」へ戻します。削除後は、そのパーティション内のファイルへ通常の方法ではアクセスできなくなります。
Windowsのクリーンインストールでは、対象SSD上の既存システムパーティションを削除して未割り当て領域にする手順があります。しかし、複数のディスクが表示されている場合は、残すHDDや別のSSDを選んでいないか必ず確認してください。
削除は対象SSDを確認してから
今回の原山案件では、237.4GBのWindows用SSDだけを再インストール対象にし、931.5GBのデータ用HDDには手を加えませんでした。この構成やディスク番号が、ほかのPCにも当てはまるわけではありません。
パーティションのフォーマット
選択したパーティションへファイルシステムを作り直し、Windowsがファイルを保存できる状態にする操作です。Microsoft公式資料でも、フォーマットはドライブをWindowsのファイル保存に使えるようにする処理であり、データが失われると警告されています。
初心者向けに分けると、削除はパーティションという区切り自体をなくして未割り当て領域へ戻す操作、フォーマットは区切りを残したまま中を初期化してファイルシステムを作る操作です。どちらもデータ消失につながるため、対象確認なしで実行しないでください。
パーティションの作成
未割り当て領域から、新しいパーティションを作る機能です。容量を指定して区切りを作成できます。
未割り当て領域を選んでWindowsをインストールすると、Windowsセットアップが起動や回復に必要なシステム領域を別パーティションとして自動作成する場合があります。表示される複数の小さな領域を、不要だと決めつけて削除しないでください。
パーティションの拡張
既存のパーティションへ未割り当て領域を追加し、容量を広げる機能です。ただし、単純に押せばどのパーティションでも大きくできるわけではありません。
Microsoft公式資料では、ベーシックボリュームを拡張するには、同じディスク上で対象ボリュームの直後に連続した未割り当て領域が必要です。パーティションの位置やファイルシステムなどの条件を満たさない場合、この項目は使用できません。
削除とフォーマットの違い
削除はパーティションの区切りを取り除いて未割り当て領域へ戻す操作、フォーマットは選択したパーティションにファイルシステムを作り直す操作です。
どちらも「安全にデータを残したまま整理するボタン」ではありません。Windowsを入れるSSDを特定できていない状態では、どちらも実行しないでください。
SSDやHDDが表示されないとき
一覧に目的のSSDがまったく表示されない場合、接続不良、BIOS/UEFI設定、ストレージコントローラーの認識、対応ドライバー不足など複数の原因が考えられます。
Intel RST/VMD構成では「ドライバーのロード」からメーカー指定のドライバーを読み込むことで表示される場合があります。ただし、BIOS設定の変更やVMDの無効化を自己判断で行うと、既存Windowsが起動しなくなる可能性があります。PCメーカーの手順を優先してください。
SSDだけを再セットアップした事例
実際にWindowsが起動しなくなったPCで、データ用HDDを残し、約237.4GBのSSDだけへWindows 11を再セットアップしました。スタートアップ修復、データ救出、再インストール後の確認までの経過は、さいたま市緑区原山でWindowsが起動しないPCを対応した事例で紹介しています。
よくある質問
削除の対象は、Windowsを入れ直すSSDのパーティションだけです。Microsoftの手順では、対象ディスクの既存パーティションを削除して未割り当て領域にしてから選びますが、データ用のSSDやHDDが接続されている場合、そのディスクのパーティションは削除しません。どれがWindows用か判断できない場合は、作業を止めてください。
通常の方法では元に戻せません。そのままインストールや書き込みを続けるほど復旧は難しくなるため、作業を止めて、データ復旧の専門業者へ相談してください。
接続、BIOS/UEFIの設定、ストレージ用ドライバーの不足などが考えられます。この記事の「SSDやHDDが表示されないとき」を確認し、ドライバーはPCメーカーやマザーボードメーカーが案内するものを使ってください。